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催眠術って本当にあるんですか?

こんにちはメンタリストのケイです。さっそくですが皆さんは催眠術という言葉にどんなイメージをお持ちでしょうか?「えっ!催眠術ってヤラセでしょ?」と思う方もいれば、「私もかかってみたい!」「催眠をかけてもらって、ダイエットしたい」と色々な方がいると思います。

 

私はメンタリズムのショーやプライベートで色々な人達に催眠をかけてきました。ですから催眠は決してテレビの中だけのヤラセなどではないと断言することができます。(もちろん、ヤラセも存在するでしょうが)

しかし、ヤラセと思ってしまう人の気持ちも理解できます。催眠術がヤラセと思われてしまう最大の原因は、おそらくメディアの取り上げ方にあると思います。ひと昔前、テレビで放送されていた催眠ショーは、催眠を誤解させるような表現に満ちていました。例えば催眠術師が「私が指をパチンと鳴らすと、あなたは一瞬で猫になってしまいます」と宣言し、指を鳴らすと被験者は突然、床に四つん這いになり「ニャー!」と鳴きはじめたりするようなシーンが放送されていました。そんなシーンをいきなり目の当たりにして、信じられる人はなかなかいないでしょう。たしかにそのシーン自体はヤラセではなく、紛れもない事実なのですが放送の仕方に問題がありました。人間がいきなり指をパチンと鳴らしただけでネコになるはずはなく、実際は本番前のリハーサルで深い催眠状態に入れたうえで指を鳴らすとネコになる暗示を入念に潜在意識に刷り込んでおくのです。その事前の過程を全く視聴者には知らせずに、ネコになるところだけを放送していたのです。たしかにそのほうがテレビ的には衝撃的に見えて面白いのは理解できるのですが、ヤラセと思ってしまう人がでてしまうのも仕方ないでしょう。

 

催眠とは?

 

催眠の定義を調べてみると

催眠(さいみん、英: hypnosis)とは、他人(自分自身であることもある)によって与えられた暗示により、精神的変化、肉体的変化が引き起こされた状態のことである[1]。催眠術(さいみんじゅつ、英: hypnotism)とも呼ばれる。日本においては1887年(明治20年)前後に「催眠術」という用語が初めて一般社会に広まった。

 

とあります。これをもう少し理解しやすく説明しますと、催眠術とは催眠誘導によって覚醒と睡眠の中間状態(催眠状態)に導いた後に、被験者の潜在意識に暗示を与え様々な行動を起こさせたり、感覚の変化を与えるテクニックと表現することができます。

 

では、覚醒と睡眠の中間状態になると人は一体どんな状態になってしまうのでしょう?

まず起こるのが顕在意識の働きが弱まります。よく人間の意識の構造は海に浮かぶ氷山に例えられます。海面から出ている氷山は全体のほんの一部に過ぎず、海面下には巨大な氷の土台が沈んでいるというものです。人間の意識もまさしくこの構造と同じで、海面より上に出ている氷山は顕在意識にあたります。そして、海面下に沈んでいる巨大な氷の土台は潜在意識です。つまり、意識の大半は潜在意識で、顕在意識の割合はわずか5パーセントくらいにとどまると言われています。そして、私たちの行動や考え方には、少なからず潜在意識が影響を及ぼしているといっていいでしょう。

催眠の仕組み

では、健在意識は普段どのような働きをしているのでしょう?その役割は理性的、論理的な思考を担当しています。そして自分にとって有害な情報をシャットアウトする役目も担っています。ですから、顕在意識が働いている理性がある状態の人に対して「欲しいものは他人から奪い取っても構わないよ、窃盗をしても構わないよ。さあ、欲しいものを奪い取っておいで」と言っても誰もそんな言葉には従いませんね。これは顕在意識が充分に働いて、理性が働いているからです。しかし、顕在意識が充分に働いていない時にそんな言葉を囁かれてしまうと、従ってしまう瞬間が人間には存在します。いわゆる魔が刺したといわれる現象です。これは顕在意識が働いていない状態、つまり理性が充分に利かなくなっている状態です。顕在意識が充分に働いていない状態の時に、ポンと暗示を囁かれると、その暗示は潜在意識に容易に入り込んでしまいます。潜在意識に暗示を投げ込まれると、人間はその暗示通りに行動しやすくなります。これが催眠術の仕組みです。

 

こんな話ばかり聞いていると、催眠とは悪いものだと勘違いされそうですが、もちろん本来は良い暗示を与えて、色々なことを改善することにも使うことができます。それが催眠療法と呼ばれるものです。

 

催眠で出来ること

 

催眠は被験者に辛い物を甘く感じさせたり、幻覚を見せるなど人間の五感を誤作動させたり、喜怒哀楽などの感情を自由に操って笑わせたり、泣かせたりすることができます。これを利用して被験者に色々な影響を与えることが可能です。催眠で出来ることは思いつくままに挙げてみると

 

  • ストレス解消
  • 肩こり改善
  • 悪い習慣を断ち切り、良い習慣を定着させる
  • スポーツやビジネスのパフォーマンスを向上させる
  • 過去に背負ったトラウマなどの払拭
  • ダイエット

 

などです。こうしてみるとなんだか催眠は万能に聞こえますが、けっしてそうではありません。例えば歯が痛い人が催眠で歯痛を治してくれと言ったとしても、それは無理です。一時的には痛みをとることは可能ですが、それは催眠によって麻酔をかけている状態であって、その間も虫歯は進行していきます。あくまでも心理的な部分に原因があることのみに効果を発揮するのです。

私が催眠の可能性で一番注目しているのは催眠による能力開発や向上です。スポーツ選手でも催眠療法の専門家をチームに加えている人がいますが、これはパフォーマンスの向上を期待してのことでしょう。

今ではスポーツ選手も積極的にイメージトレーニングを練習メニューに取り込んでいますが、人間の脳はリアルにイメージしたことと現実が区別がつかないことがわかっています。催眠では幻覚催眠といって、リアルな幻覚を見せることが可能です。その状態で競技の本番を何度もイメージさせることによって、実際の本番で緊張なく競技に取り組むことが可能になるでしょう。

 

催眠の可能性

 

催眠は現在の時点では全てが解明されているわけではありません。しかし催眠状態で観察される脳波なども発見されているのも事実です。そして催眠が医療の現場でたくさんの人の役に立っているのも事実です。そして現在も催眠に対して様々な角度からの研究がされています。きっとこれからも色々なことが解明されていき、もっと有効な催眠の利用法が確立されていくかもしれません。

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